広告ではなくSEOの重要性への気づきがきっかけ、ITバブル崩壊を乗り越えた成長の軌跡/ケンコーコム
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/12/16/16551ITバブルの崩壊を乗り越えたのはSEOへの気付き
そして、2000年5月にローンチしたケンコーコムだが、実は直前に大きなトラブルに見舞われていたという。
それに輪をかけたのが、ローンチ当初に実施した流入施策だ。カテゴリトップになるために、1か月あたり2000万円ほどかけてヤフーのトップページへとバナーを出稿していたのだ。そのため、あっという間に資金ショートの危機に陥ってしまった。資金繰りに奔走していた後藤氏だが、ほとんどの投資家が手の平を返して取り合わなかった。その中で唯一、投資してくれたのが経営コンサルタントの大前研一氏だったという。これによって、無事サイト流入のためのバナー広告を買うことができた。
だが、すぐに第二の危機が訪れることになった。なんと、肝心のバナー広告がまったく効果がなかったのだ。バナー広告どころか、メルマガやアフィリエイトなどの施策を実施しても、どれも売り上げにつながらないのだ。行き詰まってしまった後藤氏だが、当時あるスタッフが作成した、月次ごとの取扱商品数のグラフを見た際、それが売上高の変動とほぼ一致していることに気がついた。
後藤氏がそのことに気づいた2001年初頭は、ちょうどグーグルが日本語対応したタイミングであり、ケンコーコムへのサイト流入の多くはグーグルからのものだった。
ウェブページのほぼすべてをインデックスするグーグルは、商品の数が多いEコマースととても相性が良いという事実、つまりSEOの重要性に気がついた後藤氏は、次々と商品数を増やし、ページ内容を充実させたものにしていった。それに比例して売り上げは増加し、ケンコーコムは危機を乗り越えたのである。
この「月次売上高=商品数×1万円」の法則は、現在のケンコーコムでも生きており、2013年11月時点で取り扱い商品数が19万点に達しているのに対し、月商は約15億円となっている。
ただし、この商品点数は、2013年3月時点で20万点だったのに比べると、一時的に減っている。その理由は、単価の小さいものの整理だ。「
100円や200円のものは近所のスーパーと大きく違いを出せないのに、配送とピッキングコストに数十円かかるため、単品では赤字になる」のだという。そこで売り方を変えたため、見かけ上の商品数が減っているのだという。
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